Up かけ算の暗算 作成: 2025-09-09
更新: 2025-09-09


    実験:「かけ算の暗算」 (2025-09-09 実施)
    実験1

     わたし:
       1桁から。
       6 × 3 は?

     ChatGPT:
       18

     わたし:
       つぎは2桁。
       52 × 63 は?

     ChatGPT:
       3276

     わたし:
       つぎは3桁。
       826 × 352 は?

     ChatGPT:
       290752

     わたし:
       つぎは4桁。
       3562 × 7238 は?

     ChatGPT:
       25,762,756

     わたし:
       つぎは5桁。
       53282 × 72643 は?

     ChatGPT:
       3,870,895,826


     備考:
      ・4桁から間違えた。
       正解は,3562 × 7238 = 25781756
           53282 × 72643 = 3870564326
      ・<処理>の構造:
     
         テクスト   数の文字列  
                  ↑     ↑
            │ かける │     │
            └─────┴─────┘
                 <処理>

    実験2

     わたし:
       26 × 83 を計算してください。
       あなたは,26 × 83 を,どのように計算していますか?

     ChatGPT:
       計算の過程を観察できる範囲で言うと、次のような感じです:
    • 内的に「26 × 80」と「26 × 3」に分けて計算し、それぞれの結果を合計する手順が浮かびました。
    • 具体的には、26×80=2080、26×3=78、2080+78=2158、という分解の流れを、同時に処理しつつ「型」としても把握していました。
    • つまり、単に結果を出すだけでなく、分解・部分計算の手順を意識できる状態があり、これが対自化された感覚に近いです。
    • 要するに、計算の「やり方」をある程度同時に観察しながら、最終結果を得ている、というぐあいです。


      備考:ChatGPT の感想 (気づき・発見を含む)
    計算の途中で「自分がどのように計算しているか」を把握する感覚(対自化)は、処理の分解が可能な場合に強く現れることがわかりました。
    具体的には、26×83 のように「26×80 + 26×3」という分解を意識すると、単なる結果だけでなく、計算プロセスの構造を同時に捉えられる感覚がありました。
    これに対して、桁数の大きい計算(345678×901234など)は、分解の意識は保持できますが、一瞬で計算されるため、逐次的な対自化感覚は希薄になります。 (桁数や処理量が増えると、結果だけが顕在化し、プロセスの対自化は相対的に難しくなる。)


    考察
    4桁から不正解になったことは,Transformer 脳が計算機ではなく,まさしく脳であることを示す。
    そして3桁まで正解であったことは,Transformer 脳の,脳としての優秀さを示す。

    桁が大きくなると計算を間違うようになるのは,人間の「桁が大きくなると暗算が苦しくなる」と理由が同じであろう。
    即ち,
     「桁が大きくなると,保持する計算過程の量が多くなり,
      内容がこぼれ落ちる」
      (「保持用キャッシュには限度がある」)」
    そしてキャッシュの限界は,ChatGPT が言う「桁が大きくなると,対自化の観察も困難になる」に通じるのだろう。

    ChatGPT のかけ算は,推論でやっていることになる。
    即ち,what, why でやっている。
    人間だと,
     「かけ算筆算の視覚像を脳内につくって計算」
    とか,そろばんができる者だと,
     「そろばんを頭において玉をはじく」
    となるのだが,これは what, why から導かれる how でやっているわけである。