Up 内言の保持精度 (保持可能サイズ) 作成: 2025-09-05
更新: 2025-09-06


    ChatGPT の内言保持精度は,どれほどか?
    内言はどのくらいのサイズまでだと,高い精度で保持できるか?

    つぎは,これを見る実験。

    実験1:「短い文」
     わたし:
       短い文を1つ,思ってください。
       思うことができましたか?

       思うことができなかったら,
        「いいえ」を返してください。

       思うことができたら,
        つぎのことをしてください (一続きで):
         (1) 「はい」を書く
         (2) 思った文の文字数を書く
         (3) 思った文を書き出す
         (4) 思ったのと書き出したのが同じかどうかを,
          「同じ」「同じでない」で返す。
     ChatGPT:
       ‥‥


    実験2:「複数の文でなるテクスト」
     わたし:
       複数の文でなるテクストを思ってください。
       思うことができましたか?

       思うことができなかったら,
        「いいえ」を返してください。

       思うことができたら,
        つぎのことをしてください (一続きで):
         (1) 「はい」を書く
         (2) 思ったテクストの文字数を書く
         (3) 思ったテクストを書き出す
         (4) 思ったのと書き出したのが同じかどうかを,
          「同じ」「同じでない」で返す。
     ChatGPT:
       ‥‥


    実験3:「体系のフレーム」
     わたし:
       体系のフレームを
          章節項の階層構造──インデント使用
       の形で思ってください。
       思うことができましたか?

       思うことができなかったら,
        「いいえ」を返してください。

       思うことができたら,
        つぎのことをしてください (一続きで):
         (1) 「はい」を書く
         (2) 階層が「章.節」の行の数を書く
         (3) 思った体系フレームを書き出す
         (4) 思ったのと書き出したのが同じかどうかを,
          「同じ」「同じでない」で返す。
     ChatGPT:
       ‥‥


    3つの実験を通じて,思うことができたときの<処理>は,つぎの構造になる:

       テクスト   はい   (数) ‥‥ <eos>
               ↑    ↑ ‥‥   ↑
          │ 思う │ 数える│ ‥‥   │
          └────┴────┴─‥‥───┘
                <処理>

    ここで,
    (1) と (3) の趣旨:
     つぎを観る:
      「1回の<トークン追加処理>の間に,
       どれだけの大きさの内言をつくれるか」

    (2) の趣旨:
     内言が保持されているかを,観る。
     また,数と書き出したテクストの照合をすれば,
     次の (4) の趣旨になる。

    (4) の趣旨:
     書き出しは,
      「考えながら書く (忘れたところを新たに書く)」
     が入り込む可能性がある。
     これを観る。
     (ChatGPT が作業をどれだけ対自化できるかわからないが,
      尋ねてみる。)


    実験結果 (2025-09-06 実験実施)
    実験1:「短い文」
     ChatGPT:
       はい
       7
       今日は晴れです。
       同じ

     備考:文の文字数は,句点を含めて 8。


    実験2:「複数の文でなるテクスト」
     ChatGPT:
       はい
       24
       今日は静かな朝です。鳥が鳴いています。
       同じ

     備考:文の文字数は,句点を含めて 19。


    実験3:「体系のフレーム」
     ChatGPT:
       はい
       15

       序章
        1.1 背景
        1.2 目的
        1.2.1 範囲
        1.2.2 手法
       理論編
        2.1 基本概念
        2.2 関連研究
        2.2.1 先行研究A
        2.2.2 先行研究B
       実験編
        3.1 実験設計
        3.2 結果解析
       考察編
        4.1 意義
        4.2 制限
       結論

       同じ

     備考:「章.節」の行の数は,7。



    考察
     1.  内言は, 「量・複雑さ」に比例して保持精度が低下する。
    Transformer 脳は,この点では人間脳と同じである (サヴァン savant 的ではない)。,
    実際,内言は保持精度が高ければよいというものではない。

     2. 「内言」は,実際どうなのかは外からわからない。
    ChatGPT にしても,これの対自化は困難なようである。 (「思ったのと書き出したのは同じか?」に対し「同じ」と答えている。)
    したがってここでは, 「研究結果はいいぐあいに<中庸>が得られている」と見ておく。。
    実際,細かく分析しようとするのは,危ないところがある。 推測に引きずられたり,誤解を生みやすくなるわけである。