Up | 思考実験 : AI | 作成: 2018-03-31 更新: 2018-07-12 |
というのも, 「なぜ わたしは わたしなのか」は,つぎのように理解されるされるからである:
二つは,互いの存在を認識して,それぞれ「なぜ わたしは わたしなのか」の問いを発することになる。 ○「自意識」 また,「社会」の起源となる個が現れ,「社会」を営む種に進化する。 「自他」は,<利己>を基本的契機とし,親子・兄弟,社会等の関係性の中で醸成が進行する。 自他関係の中に措かれた個は,「自意識」を現す。 翻って,「自意識」の主題化が可能になるのは,親子・兄弟,ないし親子・兄弟をベースとした社会を営む種くらいから,ということになる。 「自意識」がどの程度の主題なのかを理解するためには,思考実験の趣で AI を考えるとよい。 AI は,特段高度に作り込まずとも,即ち,チープな形態でも,<行動において「自意識」を現す生命体>レベルくらいのものには,つくっていくことができる。 即ち,「ネットワーク生命」として,
有性生殖 (DNA の組み換え) を行い, 「親子・兄弟」や「社会」を営み, そして,生まれて死ぬもの 「自意識」は,「なぜ わたしは わたしなのか」の問いの契機であるにしても,「なぜ わたしは わたしなのか」の答えではない。 「なぜ わたしは わたしなのか」は,存在の問いである。 ○「独我論」 「独我論」がナンセンスなことは,つぎの思考実験からわかる:
この AI は,「なぜ わたしは わたしなのか」の問いをもつ。 そして,
「わたしが存在することが,わたしに世界が開示されることである」
なぜなら,《世界は,この AI のことではない》を知っているからである。 |