- 「ウイルスを分離する」
検体中に存在する特定のウイルスを捉え,それだけを増やすこと
- 増やす方法
- ウイルスを生きた細胞に植えつける (「ウイルスを培養細胞に接種」)
ウイルスは単独で増えるものではない。
ウイルスが増えるためには,生きた細胞が必要。
- 培養細胞
- 動物の細胞 (特に卵)
- 試験管内で培養している特殊な細胞 (tissue culture)
- ウイルスを増やす細胞は,ウイルスによって違ってくる。
一つの検体に複数のウイルスを想定し分離するときは,それに見合うだけの種類の培養細胞を準備し,それぞれに検体を接種することになる。
- ウイルス分離の判定
- ウイルスが細胞の中で増えだすと,細胞に特徴的な変化が見え始める (「細胞変性効果 cytopathic effect (CPE)」)
これによって,ウイルスが分離されたことを判定
- CPE で,ウイルスの同定までできることもある。
- 分離したウイルスの同定
- 遺伝子検査
- ウイルスの特定の遺伝子を増幅 (PCR法)
- ウイルス遺伝子の塩基配列を調べる
- 抗体反応検査
- 赤血球凝集抑制試験
赤血球を凝集する性質を持ったウイルスが対象
ウイルスXに対する抗体が赤血球凝集を抑えたら,検査ウィルスをXと判定
- 中和試験
ウイルスXに対する抗体が検査ウイルスの増殖を抑えたら,検査ウィルスをXと判定
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